【長浜】“浜ちりめん”は長浜の産業を総称しない?! ヒゲロンゲが行く!職人のお宅訪問!
witer:石井
今回のお宅は石地株式会社。
長浜は街中にも、集落にも工場が点在する。
昔は数百の工場があったんだから、例のガシャンガシャンも
かなり和音を奏でていたことだろう・・・。
石地さんのところへ行き、開口一番
え?うちは浜ちりめん作ってないよ?
・・・え?
浜ちりめんの組合じゃないんですか?
うちは昔から風呂敷とか、袈裟とかに使う紬をつくってるんだよ。
ちょっと他の会社さんとは違うかもね。
紬(つむぎ)とは、絹糸を紡いでつくる、いわば短い繊維のもの。
浜ちりめんは生糸を長く紡いで、長繊維(なが〜い糸)で縦横と織って行く
生地のこと。
つまり!原料は一緒でも別物!!
そう、後に登場するが、長浜には浜ちりめんの他に
紬、ビロードと製造工程で全く違うものを作っている会社が数社あるのだ。
(ちなみに奥田さんは紬。)
そしてこれがその風呂敷。
ツヤっツヤしてる。
浜ちりめんは強い撚り(糸をネジネジすること)で表面に独特の
柄(シボ)を出すのに対して、この紬は撚りを全くかけない。NO撚糸。
故に表面が凸凹するのではなく、ツヤっとするらしい。
お坊さんが着てる袈裟とか、力士の羽織とかもつくってるよ。
おもしろい話がもう一つ、
原料の生糸は双子の繭から取っている。
玉繭というのだが、2匹の口から同時に糸が発射されるから
ところどころにイレギュラーなフシができる。
浜ちりめんの糸はフシ一つない糸を使うが、
石地さんはこのフシを味として操る。
↑これが浜ちりめんでフシを省いたところ。もじゃっとしてる
↑お分りいただけただろうか・・・画面中央部にカタマリが・・・
これが白紬。
染める時に、フシがある部分は染料が多く入るから色が濃くなる。
染色職人も、浜ちりめんを染める時とは違うスキルがいるようだ。
奥が深い、浜ちりめん産g・・・いや長浜の地場産業。
なんて呼べば良いんだろう?
みんななんて総称しているんだろう?
機織りの世界は奥が深い。