職人文化人類学

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【100年の機屋タケツネに弟子入りします。】 〜機織は技術の総結集、ミスター安心提供 編〜

2019/8/16 職人文化人類学の実践 Writer:仕立屋と職人 イシイとワタナベ

witter:ワタナベ

機織の現場を知れば知るほど、洋服つくる時、布にハサミをいれて裁断することに緊張を覚えるようになってきています。

織っていた布が、「どうして面という形状になれるのか」ということを知れば知るほど、「本当に切っていいの!?」ってなっています。
それくらい布を生み出すのって技術の総結集なことが身をもってわかってきました。

何故ならば、機織は織り工(機織をする人)がいれば機織できるわけではありません。
その陰には、機械を整える職人たちがいます

川崎さんが言っていました。
「機械を確実に直してくれる人がいることは安心して織れる。」
と。

そんな、織り工から絶大なる人気を博しているのが杉村さん。
何十年も(何十年お仕事をされているのか聞くのを忘れてしまった…)織機を見続けている、スーパープロフェッショナルです。

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織機は微妙な加減で布に傷がいってしまったり、糸がつれてしまったり。
結構厳つめなビジュアルをしている織機なのですが、かなり繊細です。

管巻きの時もそうでした。
糸を大きいボビンから管へ巻き直すために管巻き機に糸をかけるのですが、
どの順路からも糸が外れてはダメなのです。
絶妙なテンションが糸のバランスをつくりあげているのです。

その微妙なバランスを保つ技術を持っているのが杉村さん。機場には絶対に必要な存在なのです。

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織り工でもあり、機械の調整もするし、経糸を繋ぐなど、マルチプレイヤーである工場長 常幸さん。

織機の上へ駆け上り、紋紙を交換したり、織機の経糸がなくなったら、重い経糸を持ち上げセットし糸をつなぎ直したり。
いつも、工場内をあっちへ行ったり、こっちへ行ったり、みんなに呼ばれてとても忙しそうです。

実は機織って力仕事だったりするのです。知りませんでした。
なんとなくイメージとして機織は細かい作業で、女性がしている仕事、みたいな感じとして思っていたのですが、そんなことはありません。
結構、力を使います。経糸の交換や、織機のメンテナンス、重い物、かなり持ちます。

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例えば、市松模様。
四角くて単純そうに見えますが、単純な程織り上げるのは難しいそうです。

経糸の張り具合、筬の力加減などなど。みんなの技術によって調整され、四角がつくられていました。
もうわたしの目には市松模様は唯の四角には見えません。

こうやって機織の現場には、色々な技術が集まっています。
この技術があるからこそ、最高級の白い生地が生まれるのです。

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と、いうことで、機織編はここまで。次は輪奈ビロードならではの工程へ行ってきます!!!

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