職人文化人類学

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【100年の機屋タケツネに弟子入りします。】 〜直属の先輩職人、早川さん編〜

2019/7/11 職人文化人類学の実践 Writer:仕立屋と職人 イシイとワタナベ

witter:ワタナベ

管巻きの工程を教えていただいている早川さん。
午前は管巻き、午後は検品を担当しています。
なので、あたしの午前直属の先輩です。

「教えるのが初めてだから…」
とおっしゃる早川さんは何から何まで丁寧に教えてくださる素敵職人の一人です。
いつも、お昼ご飯を一緒に食べながら色んなことを教えてくれます。

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早川さんは元々長浜の浜縮緬をつくる機屋で撚糸(織る前の糸に撚りをかける工程のこと)や
経継ぎ(経糸がなくなった時に新しい糸と繋ぐこと)をしていたそうです。
浜縮緬の機屋を60歳の時に退職され、そのあと違うお仕事をされていたそうなのですが、
巡り巡って機屋でまたお仕事をすることになったそう。
そして、旦那さんも浜縮緬の職人だったとのこと。

旦那さんが書いた、浜縮緬の設計図を見せていただきました。↓
今までつくった布のレシピです。秘伝の書です!!

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管巻き機は昔からずーっと大事にメンテナンスをされながら使い続けています。
時々機械のご機嫌がナナメになってしまうときもあり、その時の機械の扱い方を

「機械は自分の気持ちを知ってくれるから、『こうしたいやけど…ああしたいんやけど。』
って話しかけると通じる。管巻きは単純な仕事なやだけど、好きな仕事。」

と話してくれました。

早川さんの仕事している姿は、迅速かつ丁寧!そして、何よりも大事につくっているというのがとても伝わってきます。

それは仕事中の動き方や、織りの職人へバトンの渡し方、あたしに話してくれる言葉から伝わってきます。

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早川さんは後の工程である検品も行うマルチプレイヤーなので、
「この時点で汚れがないようにしっかりチェックし、織りで支障が無いよう準備するのがここの仕事での大事なこと。」と。

一緒にお昼ご飯を食べているのですが、
その時にあたしが「いくつまで働こうとか考えているんですか??」って聞いたら、早川さんは
「社長に『もういいよ』って言われるまで働き続ける。今までずっと仕事をしてきたから新しく趣味をつくるっていうのも…だから趣味のように仕事をしていきたい。
と楽しそうに話してくれたのがとても印象的でした。

職人に定年がないって、あたしとても好きです。
経験が増えれば増えるほど技術と経験値が糧となり、一生現役で働ける仕事。
そして、それが好きな仕事って最高なことですよね!!

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